|
|
|
|
|
|
■008:ニューヨークからのメール
|
|
4月も終わりに近づき、グリーンブレは好い天気の日が多くなりました。まだ風は冷たいのですが。
久しぶりに、ニューヨークのティーナからメールを頂きました。
サンフランシスコにいた時の裏庭続きのご近所さんです。
その頃、後ろの塀を越えて毎日遊びにくるオレンジ縞のネコちゃんがいました。
花の手入れをしていると、足に身体をスリスリし、頭を撫ぜてやるとグルグル言いながら優しい目で見上げます。
そのうち6ヶ月くらいのトラネコ君と一緒に来るようになりました。
気をつけてみていると、この二人は裏の家の細く開けられたガレージの窓から自由に出入りしていました。
夕方家の主が帰宅すると窓は閉まり、二人の姿は見えなくなります。 |
|
 |
|
 |
 |
|
●マンキーボーイ(左)と アービング(右)
|
|
●これは私の好きなアービングの写真です。
|
|
|
オレンジ君は首輪をつけていました。
ある日首輪に書いてある文字を見ると電話番号と二つの名前、アービング(Irving)に
ジンボウ(Jimbo)と読めたところでオレンジ君は風に舞った葉を追って行ってしまいました。
その2,3日後です。オレンジ君の頭を撫ぜている私を塀越しにニコニコ見ている男性に
気付きました。オーナーに違いないと立ち上がり、先ずハローと挨拶して
「Your cat, Jimbo is a wonderful cat !」と言いました。すると
「Yes he is, but his name is Irving, I am Jimbo」という返事が返ってきました。
アービングという人の名前は聞いたことがありますが、ジンボウは初めてでしたから
間違えたのです。
私は失礼をお詫びし、ジンボウがワッハハッと笑っているところへ
裏口からティーナ(Tina)が出てきて皆一緒に笑いました。
こうして私と夫はオレンジ色のアービング(Irving)とトラ毛のマンキーボーイ(Monkeyboy)
のパパとママと親しくなったのです。 |
|
|
●アービングは、何時もうちの
「小鳥の水浴び場」の水を飲
んでいました。
|
|
2003年の夏、ジンボウは仲間とテレビの仕事を始めるためにニューヨークへ行きました。
「東洋系のテレビでジンボウ以外は皆東洋人なのよ」とティーナが言いました。
そして、年内にめどがつかない場合はサンフランシスコへ帰ってくると言います。
私たちは、悪いなと思いながらもカリフォルニア育ちのティーナのために、
ジンボウが帰ってくるように願っていました。ですが、ジンボウの仕事は順調で、
その年のクリスマスにも帰ってくる暇がありませんでした。
そこで年が明けた2004年の1月末、ティーナがニューヨークへ1週間程行くことになりました。 |
|
|
 |
|
 |
|
●ルイは18歳。長寿の秘訣は「昼寝」?
|
●ミンディは高いところが好きで困ります。
|
|
|
ティーナが留守の間、アービングとマンキーボーイの世話は私達が引き受けました。
朝一番に行き食事をあげて砂箱のお掃除をし、コドモたちが外へ出られるように窓を開けるのは夫が引き受けました。
時には長い間二人と遊んでから帰ってきます。夕方は私だけか、夫と一緒の時もありました。
コドモたちの世話をし、しばらく遊んで窓を閉めます。
私がナイトライトをつけてドアへ向かうのを、アービングとマンキーボーイは行儀よく前足を揃えて座って見送ります。
二人の目の前で鍵を閉めるのは辛いことでした。
そんなある日、夫は二人が窓から外を眺めるのに、狭い窓枠に窮屈そうに座っているのに気づきました。
夫が「この窓に家のコ達が使っているようなPerchをつけたらどうだろう」と言いました。
Perchはプラスティックの枠に厚くて柔らかい布が張ってあり、一方を窓枠に固定するとその上でネコがゆっくり
昼寝をしたり、外を眺めたり出来ます。堅くて狭い窓枠より快適です。
その日、私たちはPerchを買いにペットショップへ向かいました。
店内の品物をあれこれ見ていた私は、ストアの隅のケージに気づきました。
人の気配にケージの中で「アタシを連れて帰ってよッ!」と動き回っていたのが、今はうちのコになったミンディなのです。
その日はミンディをアダプトする手続きをしたり、アービング達のためにPerchを取り付けたりと、おおわらわでした。 |
|
|
|
やがてティーナがニューヨークから帰ってきました。
そして3月にニューヨークへ越すことになったと言います。
ジンボウの仕事が成功しているのは嬉しいニュースでしたが、
ティーナと二人のコドモたちとの別れは辛いことでした。
アービングとマンキーボーイが航空機で運ばれて行き、
ティーナが去ってからも毎朝起きると、
もう開かないガレージの窓に視線が行きました。
ティーナからのメールによると、ニューヨークのロフトでは
アービングたちは外へは出られないそうです。
この冬のことでした。
マンキーボーイがあまり外へ出たがるので表のドアを開けたところ、
一気に走り出たマンキーに急ブレーキがかかりました。
外は一面の雪だったのです。
マンキーが一目散に家へ駆け込んだのは言うまでもありません。
|
|
 |
|
●里子のバニー(Bunny)とお昼ねのマンキーボーイ。
マンキーは運動不足で肥りました。
|
|
 |
|
|
●アービングはジンボウがニューヨークのロフトに作った遊び場が気に入っています。
|
|
|
ティーナ達のロフトはブルックリンにあり、住人の殆どがミュージシャンやアーティスト。
又、ロフトの近くにはたくさんのノラたちがいて、一人の女性がノラたちの世話をしているそうです。
成人したコは出来る限り捕らえて避妊手術をして離してやり、それが間に合わず生まれた仔猫は幼いときに保護して里親を探し、
永久的なお家を見つけてやるそうです。
ティーナもファッションデザイナーとしての仕事の傍ら、暇を見つけてその手伝いをしています。
この間は、マンキーボーイが、連れてきた仔猫が貰われていくまでの2ヶ月間とても可愛がり、アービングの方は
「ボクはチビ(マンキーボーイ)にまかせたよ」と、クールな態度だったとか。
どう努力してもノラちゃんの数は減ることはありませんから、
これからもティーナとマンキーボーイは里親で忙しいことでしょう。
Let's enjoy the spring ! Apr. 30 / 2005
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|